今日は、人間の生命維持に重要な役割を果たしている唾液についてお話しようと思います。
唾液は1日に、1~1.5ℓ分泌されています。
その唾液にはいろいろな機能があり、消化器と呼吸器の入り口である口腔で人間が生きていくために重要な役割を担っています。
ドライマウスに対する介護の現場では、唾液は「生命の水」とも呼ばれているようです。
<唾液の作用>
・緩衝作用 ・・・外部からの衝撃を和らげ一定の状態を保つ働き
・自浄作用 ・・・お口の中の食べかすなどを嫌いに洗い流してくれる
・抗菌作用
・抗炎症作用
・歯の再石灰化促進作用
・粘膜と歯質の保護
・消化作用
〈唾液が減少するとどうなる 〉
・齲蝕 ・・・ 緩衝作用、再石灰化作用、自浄作用が低下する為リスクが高くなる
・歯周病 ・・・ 抗菌作用の低下で口腔常在菌叢のバランスが崩れ歯周病菌が増加し
歯周病のリスクが高まる。
全身疾患(糖尿病、動脈硬化、関節リウマチ、早産、認知症)の
発生リスクが高まる可能性がある
・誤嚥性肺炎 ・・・ 高齢者では、加齢に伴い、嚥下機能は低下しますが、食塊形成
作用が低下することによっても、誤嚥のリスクが高まり誘発し
やすくなります。
・上気道感染症 ・・・ 抗菌作用の低下で風邪やインフルエンザといった感染症に
かかりやすくなります。
このような働きをしている大切な唾液です。
最近、お口が乾燥するな~と感じる方は、お口のトレーニングや唾液腺マッサージが
お勧めです。やり方など詳しいことは、スタッフにお気軽にお声がけください。